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    風早草子

    風早草子
    カザハヤソウシ

    1キロ焼きそば

    逗子葉山住民の台所、オーケーで売ってる1キロ焼きそば。180円くらい。

    焼きそばが大好きな中学生双子にもっと大きくなってもらいたい、という気持ちを込めて最近、休日昼食の定番。

    我が家の愉快な末っ子双子。上の子達に比べて小さくて華奢。

    そもそも生まれた時から小さかった。上の3人は皆、妻のお腹で十分成長して3000g以上で自然分娩で生まれたてきた。しかし双子はそうはいかなかった。そもそも高リスク、ということで普通の産院では引き受けてくれない。うちは三番目は自宅出産だったくらいだが、そういうのは論外で、県立病院、そして帝王切開しか選択肢がなかった。

    出産予定日は1月中旬、という話で妻もそれほどしんどくはなかったのだが、2人が生まれたのは12月27日。年末年始の間に容体が急変したら責任が持てない、という病院側の強い要望で、通常営業日の最終日、12月27日の帝王切開手術となり、この日が2人の誕生日になったわけだ。

    当然、上の3人比べてはるかに小さく生まれてNICU直行。妻に遅れてNICUを退院したのはどのくらいあとだったろう?私が1人で迎えにいった。NICUは一番上の娘も生まれた直後、黄疸の症状が出てしばらく入っていたので、双子の時は勝手知ったる感じだった。娘は体重は3500gくらいあったので、低体重児が居並ぶNICUの中で巨人のようだった。でも双子は周りの子達と同じくらい小さかった。

    退院する時は、病院の産着を脱がせて持参した赤ちゃん服に着替えさせる。看護師さんに「お父さん手慣れてますね!」と感心されたことを覚えている。バスケット式のベビーシートを両手に持って車まで運んだが、こんなに軽い赤ちゃん、家に連れ帰って大丈夫なのかな?と思ったくらいだった。

    小さい赤ちゃんはおっぱいを飲む力も弱々しく、なかなか大きくならない気がして、上の子達にない心配をしていたと思う。まあしかし、細かいことを悩む暇もない中で、なんだかんだありつつ、ここまで愉快な子に育ってきた。

    そして今や中学2年生、野球部員。クラスの中で特別小さいわけではないが、やはり上に比べると小さくて華奢なので、今こそ成長期、力強く大きくなってほしいと、一生懸命食べさせている。

    炭水化物だけではダメなので豚肉もたっぷり入れる。これもオーケーの100g99円切り落とし肉だ。

    大量の肉と野菜と1キロ焼きそば。33センチのフライパンで何とか作れる。こぼさず焦さず作るコツはフライ返しに加えてトングを使うことだと思っている。

    トーさんと娘も少し食べたが、大部分は双子が食べた。きれいになくなると気持ちがいい。さあこれから大きくたくましく成長してくれ。身長はトーさんカーさんよりは大きくなってほしいもの。

    書き手

    海秋紗

    海秋紗

    神奈川県葉山町/57歳

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