勝利の余韻と花粉と
ドキドキの試合を見た高揚感の後遺症か、月曜日、あまり仕事やる気が出ないまま出勤。それもあるが、多分、気温が上がった土日、...

風早草子
カザハヤソウシ
2025年12月19日
帰る前に恒例の出張先ランニング。約1時間ほど街を走った。ほとんど無色だった脳内の福井の地図にかなり色が付いた。
福井市は江戸時代に城があった藩の中心、城下町だったのだけど、戦争中の空襲で酷く焼けた上に、復興後の昭和23年の福井地震でまた大被害を受け、そこから蘇ったため、フェニックスシティと言うそうな。福井地震は、阪神大震災の前にあった都市直下地震として、結構クローズアップされたので知ってはいた。やたら広い道路が中心を通っているのは、そういう大被害からの復興時のデザインなのかも。

路面電車の線路が中央に2本あって、その外に車道が3車線ずつある広い道路。昨日の冷たい雨は上がって今日は気持ちの良い青空でランニング日和。
とりあえず街を流れる足羽川というのに向かってみる。桜並木が有名らしい。季節ではないけど、市内を流れる川は街の表情を決める重要なファクターだ。

特に調べずに走っていたら、由利公正宅跡があった。昨日の日記に書いた三岡八郎のことだ。坂本龍馬が訪ねて来て飲み明かした時に読んだ歌の歌碑も立っていた。ちょっと感動。

ちなみに三岡八郎という人物、残っている写真が腕を組んでなんか陽気な表情をしていて、いかにも坂本龍馬と意気投合しそうな雰囲気を醸し出している気がする。

川沿いにはこんな像もあった。幕末から明治、多くの俊英が藩命などを受けて海を渡り、学びに行ったのだろうが、早世して名前を残すに至らなかった人物も多いのだろうなあ、と改めて思う。日下部太郎とかグリフィスとか、全く知らなかった名前。

知らない街を走る時、目的地にとりあえず入れるのは、城とか県庁だけど、それは昨日もう行っているので、今日は福井大学、そして地元の進学校。仕事の都合上、毎回、その県で成績優秀な進学校はどこだろう?と調べる。馴染みのない県の高校って、調べてみると意外と知らないことが多い。甲子園に出てくるようなスポーツ強豪校は割と名前を知っているけど、地方の名門進学校って、私が関心がなかったせいかもしれないが、意外と知らない。今回、福井について調べると、どうやら一番は県立の藤島高校というところ。他、県立の武生高校、高志高校とかが優秀みたい。県立優勢な県らしい。そういえば福井から甲子園って、最近は敦賀気比ばっかりだな。
ちなみに「みんなの高校情報」で見ると藤島高校、偏差値70。そして卒業生は旧制中学時代からも含めると、ノーベル賞の南部博士、百名山の深田久弥、バレーボールの中垣内、サラダ記念日の俵万智、アパホテルの社長など、なかなか多彩。

通りかかった時はちょうど登校時間だったが、賢そうな生徒が自転車でやって来ていた。ちなみに福井市、平野が広いためかほぼ平坦な感じで雪が降らなければ自転車通学は楽そうだけど、やはりこれから降るのだろうか?

福井大学は国立大学らしく、広くて立派だった。恐竜学部ができたんだったかな?と思ったけど、それは福井県立大学だった。
帰りの新幹線、車内で仕事をするのは好きではないのだけど、テザリングでPCがネットに繋がってしまう時代、仕事ができてしまうので仕方ない。

駅で買って車内で食べたソースカツ丼。福井のソウルフード、とあったので買ってみたのだけど、何というか、1➕1は2、という感じ。ヒレカツはもちろんおいしい。それにソースを付けてもおいしい。それが白いご飯に乗っている。いや、おいしくないわけがないのだけど、想像以上でも以下でもない食べ物で、何というか、ご飯にソースカツが乗っている食べ物だった。(笑)
車窓からは田んぼに降りているハクチョウの群れが見えた。東北ほど多くはないけど、ハクチョウが渡ってくる北陸はやはり北国だと思う。
今回も出張ついでに雑多な知識を色々頭に入れてしまった。別にクイズ王とか目指しているわけではないので不要な気もするけど、いつか役に立つことはあるかな?

神奈川県葉山町/58歳