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    もしもし五島列島

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    モシモシゴトウレットウ

    息吸うこと以外しなくていい

     

    ​最近の私は、本当に、本当に、びっくりするほど無気力だ。

     

    「これをやりたいな」と思って自分で手帳に書き込んだはずの予定も、いざその日が来ると、驚くほどすべてのやる気が消え失せている。

     

    申し訳ないなと思いながらドタキャンをして、一日中ただぼんやりと座っている。

     

    もう、息を吸うことくらいしか、したくなくなっているのだ。

     

    ​それなのに、私の「三大欲求」だけはめちゃくちゃ元気だ。たくさん食べて、たくさん寝て、またたくさん食べて、泥のように眠る。

     

    不思議でならないのは、一日中ただ部屋の椅子に座っているだけなのに、時間が来るとお腹が「ぐ〜〜」と大きな音を立てて鳴る。

    ​「私、今日なにか生産的なことしたっけ?」

    そう体に問いかけてみても、胃袋は知らん顔でご飯を要求してくる。何もしていないのに、生きているだけでエネルギーを消費して、お腹を鳴らせて生命を主張してくるこの体が、なんだかすごくおかしくて、愛おしい。

     

    息を吸うだけの、圧倒的な幸せ

    ​やりたいことが何一つできていない今の自分を、責めようと思えばいくらでも責められるのかもしれない。

    けれど、ベッドに寝転んで天井を見上げながら、深く息を吸い込んで、吐き出す。

     

    「息を吸うことができている時点で、めちゃくちゃ幸せ」わっしょい

     

    ​特別な何かを成し遂げなくても、誰かの役に立たなくても、ただ五島の空気を肺いっぱいに吸い込んで、この世に生きていられている。それだけで、人生はもうとっくに大成功しているんじゃないか。

     

    息を吸うこと以外、やらなくていい

     

    ​予定をドタキャンしてみて気づいたけれど、この世の中には「やらなくていいこと」や「どっちでもいいこと」が、実はものすごくたくさん溢れている。

    みんな、あれこれ予定を詰め込んで、ちゃんとした大人になろうと必死に走っているけれど、本当は生きることのハードルなんて、もっと低くていいはずだ。

     

    ​人生で本当にやらなきゃいけないことなんて、もしかしたら「息を吸うこと」以外、何一つないのかもしれない。

    ​今日も、ただ座っているだけなのに、やっぱりお腹が鳴る。

    「よかよか、食べて寝なさい」と自分の体が言ってくれている。

    だから私は今日も、ただ息を吸って、美味しいご飯を食べて、思いきり眠る。昼も寝るよ。

    書き手

    中村千結

    中村千結

    長崎県五島市・東京都大田区/24歳

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