Bellanoが一日中雷雨の予報なので、荷物を片してミラノまで足を伸ばす。Fabbrica del Vapore というかつての工場跡地がいまはミラノ市のカルチャーセンターみたいになっている。そちらで新宮晋 Susumu Singu の展示を見てきた。89歳の造形作家。東京藝大で学び、昭和35年からはイタリア政府から奨学金をもらってローマ国立美術学校で絵画を専攻したそうだ。わたしは彼の名を全く知らなかったのだけれど、作品は写真などでいくつか見たことがあるような気がする。例えば、関空の高い天井をゆらゆらと舞う造形は、彼の作品だそうだ。

「見えないエネルギーを形にする」それを目の前でみることができて、なんとも癒しの時間を頂いた。家の前にあったらきっと時を忘れてそのはらはらという舞に見惚れて過ごすことができるだろう。なんだかあくせくしがちな毎日に、なんのため?と聞かれているように。

日本だけでなく、世界中で新宮晋の作品が風を得てくるりとまわっている。見えないエネルギーが自分の目に見える感触が不思議。どこかで目にしたことがあるはず。

手書きのスケッチブックが主張せず端っこに展示されていてとても素敵だった。例えばビルや橋を作るときのアーキテクチャも似ているのではないか?と思えるようなスケッチ。地震に耐えうる建築を考え続けることも、まるで折り紙が舞うように繊細に作り込まれた芸術も、日本の誇り高き才能ですね。