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    もしもし五島列島

    もしもし五島列島
    モシモシゴトウレットウ

    母の日の準備中に限ってやたらと部屋のドアを開けてくる母、恐るべしなので母に隠し事はやめよう

     

    母の日の準備を一生懸命していたら、普段は全然部屋に入ってこない母が、なぜか何度も入ってくる。しかも、すごくどうでもいい予定のことを聞いてきたり、見せなくてもいいだろうっていうものを見せてきたり、「ちょっといい?」と言いながら、いいよって言う前にもう入ってきている。それが母という存在である。

     

    しかもこっちは母の日の準備をしているんだから、どうしても見られたくない。必死に隠していたら、まるでただ本を読んでいる人みたいになってしまって、それにも腹が立つ。もうこの勢いのまま、怒りながらプレゼントを渡してしまおうかと思った。

     

    でも、それは違うなと思えたから、なんとか踏みとどまった。
    そう思った矢先、また入ってきた。お手紙を書こうとしたタイミングでまた入ってきたので、もうその手紙を破り捨ててしまって、プレゼントも自分のものにしようかと思うくらいには怒っていた。

     

    けれど、ゆっくり夕ご飯を食べたら、そんなことはすっかり忘れてしまった。

     

    喉元過ぎればなんとやら、ということわざがあるけれど、お母さんの図々しさも、喉元を過ぎればなんとかなる。そもそもその図々しさがあるからこそ、私はこんなふうにのんきにイライラしていられるのかもしれない。

     

    だから、イライラさせてくれてありがとう、ということを母の日に伝えたい。
    それを伝えても大丈夫だよ、と思わせてくれる存在でいてくれてありがとう、ということも、ちゃんと伝えなきゃいけない。

    書き手

    中村千結

    中村千結

    長崎県五島市・東京都大田区/24歳

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