アルキメデスは浴槽から溢れる水を見て「ユリイカ!」と叫んだ。私たちは日々見聞きする言葉に触れては「エフェメラ!」と叫ぶともなしに記録しようと思う。言葉は儚いものであるからこそ、今このときを確実に残してくれるから。

 




「減塩より減糖の時代」ウー・ウェン



 

 

会社の大先輩がもう何十年もウー・ウェン先生のクッキングサロンに通っている。すでに定員人数は満杯で、空き待ち状態で、ウェイティングリストには名前がずらっと並んでいる。そんなサロンでも夏と冬の2回、誰でも参加できるスポットのイベント的なサロンがある。先輩が予約をとってくれたので、うんしょっと行ってきた。はじめての場所に行くときはいつだって億劫になる。予約したときは楽しみ!なのにその日が近づくに連れて「めんどう」が勝つのはなんでなんだろう。でも行くと楽しいんだよね。それも知ってる。だから新しい場所に飛ぶこむためにも無理矢理にでも予約したり約束したりするようにしている。話は戻って、ウー先生の夏のクッキングサロン。テーマは飲茶、どうやらずっと何年も定番だそうだ。(ちなみに冬はおせち。)はじめて会うウー先生は、なんとパワフルなことか。快活な口調でシャキシャキ喋る。とにかくめちゃくちゃ元気なのだ。クッキングサロンといってもほとんど実践はない笑。なのでエプロンもせず。事前に知らされていた持ち物が、ペンと手ふきタオルのみだったのも頷ける。ほぼ座学。中国の料理に対する考え方とか、生活の先に続く食の話、食材の色と健康の話など。ときに笑いを交えながら話が進んでいく。配られたレシピの紙にメモをとったけど、あとから見返したら「野菜は水分。中国人はきゅうりを手に持って街を歩く」とか「減塩より減糖の時代」とか書き込んでて、作り方にのポイントは特になし状態。お話が終わると先生のデモンストレーションをみる時間。木の板の上で棒を使って皮をくるくる伸ばしていく。まるで魔法。めっちゃ簡単そうにやっているけど、どうやってもあんな風にできないのを知っている。こればっかりは回数を重ねないと無理だな。その後はみんなでエビ餃子を2こずつ包んで前半戦終了。後半戦はといえば、「食べる」時間。とにかくたくさん出てくる。初めて会った人たちとテーブルを囲んで、美味しいね、美味しいねっていいながらばくばく食べて、白茶を飲む。こういうスタイルの教室、わたし好きかも。

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エフェメラ/「一日だけの、短命な」を意味するギリシャ語「ephemera」。転じて、チラシやポスターなど一時的な情報伝達のために作成される紙ものなどを指す。短命だからこそ、時代を映すとされ、収集の対象になっている。