
朝の光を浴びて、ウミネコよりも白さが強い羽を輝かせてユリカモメが海上を飛んでいるのが見える。冬の使者が増えてきた。

そんな秋の朝に家の網戸にコカマキリ。秋になると割とよくカマキリを見ると思いますが、それはなぜ?という話。ややグロいので苦手な人は読まない方がいいかも?
捕まえたカマキリを水に漬けると、腹からハリガネムシという寄生虫が飛び出してくる、という話、聞いたり、映像で見たことがある人もいるのではないだろうか?そしてその寄生率が非常に高くて、捕まえたカマキリの多くから、ハリガネムシが飛び出してくるとか。
そもそもハリガネムシって何だ?という話だけど、カマキリから飛び出してくると、太くて硬い針金みたいにのたうつ不気味な生物だけど、基本水生生物で川などでオスとメスが出会って水中に卵を産むらしい。そして孵化した幼生がカゲロウやユスリカの体内に取り込まれて、羽化した成虫がカマキリやカマドウマに食われると、その体内に入り込んで成長する。ハリガネムシは水生生物ではあるのだけど、成虫は餌を食べないので、水に入るのはオスとメスが出会い、卵を水中に産むため、ということになる。だからとにかく寄生した昆虫を水に行かせなければならない。そして近年の研究でハリガネムシがカマキリやカマドウマを脳を操作して、水辺に向かわせて飛び込ませていることがわかってきている。カマキリについては、水平面からの光の反射に引き寄せられているらしい。そのため、水面だけでなくアスファルトの道路にも寄せられるらしい。そもそもカマキリは林や草原で暮らす待ち伏せ型のハンターで卵だって草とかに産む昆虫なので、生態的に秋に開けた場所に出てくる必要性がない。つまり、秋に私たちがよく目にする家の周りとか、開けた目立つ場所に出現するカマキリというのは、おそらくほとんどがハリガネムシに操作されて入水行動に誘引されている個体なのだと考えるのが合理的だろう。そりゃハリガネムシの寄生率も高いはずだ。
なので網戸に張り付いていたコカマキリも水に漬けたらハリガネムシが飛び出すのではないかと思うけど、キモいからやりません。(笑)
ただこのハリガネムシの戦略、生態系には大きい影響を及ぼしているそうで、渓流で暮らすヤマメやイワナは、秋に水に飛び込むカマドウマなどで栄養のかなりを得ているらしい。寄生生物の生態はかなり奇想天外なものが多くて不思議だ。




