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    島縞

    島縞
    シマシマ

    いつのまにか、ザアザアからクチャクチャ

    雨がだんだん降ってきた。猫の耳も反応している。

    私の後頭部も反応している。ピリピリしてる。
    畑の土みたいに、降ってきたものすべて吸収できるくらいの収容力があればいいのにな。

    定例となってきた、雇い主さんとのお仕事。
    彼女の活動は多岐にわたる。
    この一週間あったことを聞くだけで、私の数ヶ月分、いや1年分くらいの出来事を浴びた気持ちになる。
    私がクワで耕すなら、彼女はブルドーザーであっという間に土を掘り返してしまうだろう。

    今日は天気のせいか、話す内容でも暗くさせちゃったかも、とおうちに着いてから連絡が入った。
    彼女らしい気づかいで、私が負の感情に溺れちゃわないように、放流までしてくれる。
    私は、もっと彼女のモヤが晴れる聞き方ができたんじゃないかな。
    共感とは違うかもしれない。彼女のモヤがほどける問いを返せるようになりたい。

    今日だけで、今あるものはそもそも必要なのかって疑問をもつことと、イライラの因数分解のやりかたを示してくれた。

    そうかと思えば、いよいよ積み重ねてたことが実を結んだ!と無邪気に喜んでみせたり、きれいに保つのが面倒だとカップの茶渋を気にしたりする。

    午後からはオンライン読書会。
    「ひらのさんがやりたいこと、立ち位置って、簡単に言ったら『いい友人』ってことじゃないかな」
    って言われて絶句。これまで切り捨ててきたものに、私はなろうとしてたのか。うそだろう。驚いたけれど、連日のやっぱりそうなんだろう、案件。

    夜は夜で、オンライン。
    1度聞いた話も、ふたたび整えて伝えてもらうと、思い違いしてつっぱしってたことや、別の引っ掛かりに気づく余裕が生まれるなって思う。ふりかえるって、新しく手に入れるよりも、持ってるものがどんどん膨れ上がるんじゃないかな。
    題材はひとつでよかったのに、どうして私はあんなに詰め込んでいたんだろうな。
    普段からしっかりこだわってないと、いざ聞かれても答えられないもんだな。つもりってやつだ。

    私がこれから挑戦しようとしている分野で、すでに色々苦労なさっている方のお話をタイミングよく伺えた。
    そこにある言葉を残すのか、なかったものにするのか。その選択の重さごと、話を聞かせてもらった気がする。
    やっちゃえ、は自分にもしっかり貼り付けておこう。

    もう雨の音は聞こえなくて、クーラーがゴンゴン、猫がクチャクチャいって丸くなっている。
    ムニャムニャ夢の中で、明日返す本が読めたらなあ。

     

    書き手

    ひらのあすみ

    ひらのあすみ

    長崎県五島市/44歳

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