三十年商店

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    かきぬまめがね@東京

    かきぬまめがね@東京
    カキヌマメガネアットトーキョー

    家族が面になる

    15週0日

     

    明け方ぼんやりと一度目を覚ました時に、強風の音が聞こえる。今日も柏崎はべらぼうに風が強い。半分夢の中で「この風がわたしの吐き気も吹き飛ばしていく」というイメージを思い浮かべていた。もはや念に近い。

    熱望されてなんと2日連続のザリガニ釣り

    サイコさんの今日の日記を読んで私はひとつ書きたいことがある。

    (三十年商店は)自分にとっての出会いの場であり、同時に誰かと誰かの出会いの場でもある。それは書き手同士に限らず、書き手と読み手でも成立するはず。ゆっくり時間をかけてそんな場所に育てていきたい。

     

    第三子の妊娠が発覚したとき、夫に改めて聞かれた。「なんで3人目の妊娠を受け入れてくれたの」と。というのも、長らく3人目を切望していた夫の想いは訊きながらも、私はそこに踏み切れずにいたからだ。なので、夫からの質問は「どういう心境の変化があったの?」という意味でもあった。

    息子たちはふたりの兄弟としてとても仲良く育っていると思う。だから、ふたり兄弟でもいいのかなって思っていたし、何より長く辛い悪阻の記憶はトラウマのように私にべっとりと張り付いていて「人生でもう一度アレを乗り越えられる気がしない(分娩よりつわりが怖い)」「だから第三子はそこまで考えられない」と度々漏らしていた。

     

    その気持ちは数年変わることなく…

    話は昨年開かれた前回の商店会の日に遡る。そこでたしか店主お二人のどちらかが、風早さんに「風早さんちのお子さんは本当にみんな仲良く良い子に育っているけれど、どうやったらそんな風に育つんですか?」みたいな質問を投げかけていた。すると風早さんが「きょうだいの人数が多いから、家族の中で何か衝突があっても関係性が偏らなくて、それが良かったかも」みたいな返事をされていた(記憶の中の言い回しなので、細かいニュアンス違っていたらごめんなさい)

    家族が個人として点にならない、親子だけの線にもならない、面になるんだな。ってその時頭の中に浮かんだのを思い出す。そして、いいな、そんな家族関係良いなって強烈に思ったのだ。それは自分の中で「授かることができるのならば、もうひとり産んでも良いのかもしれない」って思えた瞬間だった。

    夫には、心境の変化のきっかけとしてこの話を伝えた。

     

    人生に「もしも」はないと思うけれど、もしも三十年商店がはじまっていなかったら、多分私は書き手のみなさんに出会っていないし、万が一どこかで出会っていたとしても、家族関係における深い部分まで知ることはなかったと思う。そうなると、私はきっと二児の母で人生を終えていただろう。

    この場の出会いが自分にとって人生の大きな出来事を決断する、ひとつのきっかけとなったことは、書き手のひとりとして書いておかねばと思った。

     

    ここに書いたのはあくまで一例で、大なり小なり、目に見える物理的な関係も精神的な影響も、いろんな出会いときっかけが、この場を通じて生まれていると思う。三十年商店に改めて感謝。

     

    さてさて今日から15週、予定日は10月26日。

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    書き手

    かきぬまあやの

    かきぬまあやの

    東京都目黒区/38歳

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